
いつも人に囲まれ、人の輪の中心にいるような人気者もいれば、
人とのかかわり方が苦手で、うまく人づきあいが出来ない人もいます。
人づきあいが上手な人は、どんな人でしょうか。
面白い話ができる人、明るい人、褒め上手な人。
確かにそれぞれ当たっているかもしれませんが、
長くつき合える人をたった一つ思い浮かべるとしたら、
「長くつき合えばつきあうほど、尊敬できる人」
ではないでしょうか。
親しい間柄になると、だんだんとお互いに礼儀を欠いたり、
相手の悪い面が見えてくるものです。
それでも「この人のこんな所が素晴らしいな」と思える人。
いつも相手の美点に目を向ける人になりたいですね。
荘子(そうし)という書物にも、人づきあいにまつわる名言として、
「君子(くんし)の交わりは淡きこと水の如(ごと)し、
小人(しょうじん)の交わりは甘きこと醴(れい)の如し」
とあります。
醴(れい)とは甘酒のことで、ベタベタとしたつきあいのことです。
長いつきあいになっても、相手に対する敬意と節度を忘れず、
あっさりとしたつきあい方ができるのが理想ですね。
「久しくして、これを敬す」【論語 公冶長篇】