
あなたは勝負事や競争が好きですか?
競争が好きな人は、おそらく人に勝つことが好きな人でしょう。
わざわざ負けるために競争する人はいませんね。
私も子供のころはとても負けず嫌いでした。
「人に勝ちたい、負けたくない」
でも厳しい現実を突きつけられ、
「人生には勝ちもあれば負けもあること」
そして、、、
「勝ち続けられる人の方が圧倒的に少ない」
ということが分かってきます。
昨年亡くなった私の祖母も、本当に負けず嫌いな人でした。
とにかく人に負けるのが嫌いで、完膚なきまでに人を叩きのめす。
子どものころからずーっとそう生きてきたようで、
70歳になっても子供時代に先生を泣かせた話や、
「私にかなう人は誰もいない」というのが口癖でした。
そんな祖母の晩年はどうだったか。
周囲の人に疎まれ、親戚すらも寄りつかない。
そんなさびしい環境を自ら招いていました。
それを見ていて感じたのは、
「勝つことはそんなに大事だろうか」
勝ち負けにこだわるあまり、
「もっと大切なモノを失っていないだろうか」
ということ。
私は30代になってからは、
めっきり「人に勝ちたい」という欲求がなくなりました。
つねに向上心はあるのですが、
正直勝つか負けるかなどは、どうでもいい。
詩吟のコンクールに出場するときも、
いまの自分の力を最大限に発揮できたかどうか、
稽古もやっていて楽しいかどうかが大切。
今回、とりとめのない話になってしまいましたが、
「勝ち負けより大事なものがきっとある」というお話。
勝って得られるのは、その場かぎりの快感だけ。
人生は長い。鼻息あらく生きず、楽しく生きていきましょう。
「君子は争う所なし。必ずや射(しゃ)か」
【論語 八佾篇】
(意訳)「君子というものは人と争わない。
しいていえば、弓の試合くらいだ」