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君子は器(うつわ)ならず

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君子は器(うつわ)ならず
(訳)
君子は用途の限定された器のようなものではない。

「君子(くんし)」とは『論語』の中に頻繁に出てくる言葉で、
孔子が活躍した2500年前のイメージでは、
人民の上に立ち人々を導く「為政者」のことであり、
なおかつ「人徳を備えた人物」です。

孔子は弟子たちに、目指すべき理想像として「君子」、
反面教師とすべき人物像として「小人(しょうじん)」という言葉を用い、
たびたび比較しています。

君子はただ一芸のみに秀でた人間であってはならない。
一芸に秀でた才能を束ね、使いこなせる存在でなくてはならないのです。
たとえば自身を一つの世界に限定してしまうことは、
専門性を高め、技術技能を深める一方で、
視野を狭め、人間の幅を限定してしまうことにもつながります。

幼い子供は「無限の可能性を秘めている」といいます。
ある程度、社会経験を積み、自分の器を見定めたら、
まずは「自分の器」を丹念に作り上げていくこと。
その後、思い切って器という限定を外し、融通無碍の世界に飛び出していく。
『論語』のこの章句からは、そんな生き方について考えさせられます。

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