
人間にとって大切なのは「外見」でしょうか?
それともやっぱり「内面」でしょうか?
この答えは人による、また時と場合に応じても変わってくると思います。
孔子の語るところによれば、
「文質彬彬(ぶんしつひんぴん)」がいちばん良いとのこと。
「文」は飾り、身に着けるもの、表面的なもの。教養や知識・スキルなど。
「質」はその人に内在するもの。元々生まれ持った素質や人格などです。
「外見」と「内面」とがピタリと一致し、
調和がとれている状態こそが偏りなく理想の状態です。
あまりに「文」が過ぎれば、見せかけだけの人間になりますし、
人格が伴わない技術は、ときに人を不幸にします。
反対に「質」だけで自由に生きれば粗野になります。
人間性を磨くとともに、教養も身につけていく必要があります。
「分相応」「看板に偽りなし」といった言葉が近いイメージでしょうか。
「人からどう見られるか」や「自分はどう生きたいか」ということは、
人間の永遠のテーマでもあります。ぜひ参考になさってください。
「質、文に勝てば則ち野(や)。文、質に勝てば則ち史。
文質彬彬として然(しか)る後に君子(くんし)なり」【論語 雍也篇】