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思い邪(よこしま)無し

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『論語』には、孔子が詩について語った文章がいくつかありますが、
そのうちの一つが「思い邪無し」という非常に印象深い言葉です。
人々が詩に詠み込んでいたのは、嘘偽りのない「純粋な心」。
それは固定観念に囚われず、人と競い争うこともない、
子どものように真っ白な心。

孔子の時代よりもはるか昔、聖天子が治めていた理想社会に、
無心で楽器を叩きながら歌う、人々の姿がありました。

日出でて作(な)し 日入りて息(いこ)う
井を鑿(うが)ちて飲み 田を耕して食(くら)う
帝力(ていりょく)何ぞ我に有らんや

(意訳)
日が昇れば野良仕事に出て、日が沈んだら帰って休む。
喉が渇けば井戸で水を汲み、田を耕して飯を食らう。
天子様のお力など、おら達には関係ないことだ。

たくさんのお金や物がなくても、日々の生活に満足し、
与えられた恩恵さえも意識に上ることのない平穏無事な社会。
物質的に満ち足りた社会においてこそ、
心や感性を育んでいく必要性があるのかもしれませんね。

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